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静寂を求めて。SNSからブログへ回帰する理由

2026 1/12

気づいた方もいるかもしれないが、X(旧Twitter)とInstagramのプロフィールを整理した。

Xは自動投稿とリポストのみ。Instagramはポートフォリオとしてのアーカイブだけを残している。

引退でも、炎上でもない。 自分にとって最も合理的な「配置」を見直した結果が、今の形だ。

なぜ今、SNSから距離を取るのか。 その理由を、記録として残しておく。


積み上がらない場所には、もういられない

投資をやるようになってから、「時間の使い方」に対する感度が変わった。

SNSはフローの世界だ。どれだけ時間をかけた仕事も思考も、タイムラインの速度に巻き込まれ、数時間で消費される。反応が大きかろうが小さかろうが、翌日にはもう誰も覚えていない。

一方で、ブログはストックとして残る。書いたものはその場に留まり、必要な人が、必要なタイミングで辿り着く。検索にも乗る。時間が経つほど積み上がる。

一瞬の拡散ではなく、あとから参照できる形で仕事と思考を残したい。その器として、ブログのほうが圧倒的に理にかなっている。


広げる段階は、終わった

ありがたいことに、イラストレーターとしての仕事は、こちらから声を上げ続けなくても回るようになった。生活のために描く必要もなければ、フォロワー数で自分を証明する段階もとうに過ぎた。

今の自分に必要なのは、より多くの人に届けることではない。 納得できる仕事に、時間と集中力を注ぐことだ。

広く届ける場所より、静かに残る場所を選んだ。ここまで辿り着いてくれる人にだけ、届けばいい。そう思えるようになったこと自体が、ひとつの到達点だと感じている。


ノイズのない場所でしか、引けない線がある

SNSは情報の流通装置としては優れている。だが、創作や思考を深める場所としては、あまりにもノイズが多い。

常に誰かの声が流れ込み、数値が可視化され、判断の軸が外に引っ張られる。通知ひとつで集中は断たれ、タイムラインを追うだけで一日の余白が溶けていく。

絵を描く人間にとって、静けさは贅沢品ではなく必需品だ。 繊細な線は、喧騒の中では引けない。

だから今は、SNSという広場から一歩離れ、このブログを自分のアトリエとして使うことにした。ここでは、仕事の裏側、日々の所感、考えたことを、反応を気にせず、時間をかけて書いていく。


「対等」という錯覚について

もうひとつ、SNSに長居する気が失せた理由がある。構図の問題だ。

本来、同じ舞台に立つとは、同じだけの露出を引き受け、同じだけの責任を負うことを意味する。名前を出し、顔を出し、仕事を晒すことには、それ相応のリスクが伴う。

しかしSNSでは、そのリスクを一切負わずに、リスクを負っている側と「同じ土俵」に立てる。匿名のまま、安全な場所から、一方的に言葉を投げることができる構造がある。

これは対等ではない。 負っているものの非対称性を無視した空間で交わされる言葉は、意見ではなく消費に近い。

誰かを批判したいわけでも、特別扱いを求めているわけでもない。ただ、距離感の壊れた場所に身を置き続けることのコストを、冷静に見積もった結果として、離れることにした。それだけだ。


今後の運用

XとInstagramは、更新通知と入口として残しておく。ただし、言葉や仕事の記録はすべてこのブログに集約する。

タイムラインを追う必要はない。 思い出したとき、ふと気になったとき、ここに来てもらえればそれで十分だ。

騒音のない場所に、静かに積み上げていく。 それが、今の自分にとって最も誠実な在り方だと思っている。

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